
栄養機能食品ってなんなんだろう?
よく見る栄養補助食品とは違うのかな?

今回は栄養機能食品の種類や特徴を詳しく紹介していくね。
実際に販売されている製品も紹介しているよ!
栄養機能食品ってどんなもの?

「栄養機能食品」とはどんなものなのでしょうか?
この記事では「栄養機能食品」の特徴や表示できる20種の栄養成分を全て紹介!
さらに、似たような言葉の「栄養補助食品」との違いや、注意点も合わせて解説しています!
栄養機能食品の特徴
「栄養機能食品」はミネラルやビタミンなど、身体の健全な発達や・健康の維持に必要な栄養素の補給を目的とした健康食品です。
健康食品の中でも国によって定められた基準を満たし、安全や有効性が認められた「保健機能食品」というものに分類されます。
「保健機能食品」には「特定保健用食品(トクホ)」「栄養機能食品」「機能性表示食品」の3つの種類があり、国による審査や届出の必要性や、表示できる内容などが違います。

「健康食品」の種類や特徴については下記で詳しく解説しています!こちらも合わせてどうぞ!
「栄養機能食品」は、国が定めた規格基準を満たしていれば、許可や申請などはなくても栄養成分機能表示や販売することができます。
機能の表示ができる栄養成分は20種類あり、栄養成分の機能だけでなく注意喚起表示なども表示することが義務付けられています。
また安全性の観点から、消費庁ではそれぞれの栄養成分について、一日の摂取目安量として上限値と下限値の基準値を定めています。

「栄養機能食品」は体を健康に保つために必要な
栄養素の補給を目的にしたものなんだね!
栄養補助食品との違いは?
「栄養機能食品」と「栄養補助食品」はまったく違うものです!
購入する際には、違いをよく知って自分に合ったものを購入するようにしましょう!
「栄養補助食品」は「健康食品」に含まれるジャンルの1つです。
先ほどの図で言うと「いわゆる健康食品」に含まれます。
「いわゆる健康食品」には「健康補助食品」「栄養強化食品」「栄養調整食品」「サプリメント」などの名称がありますが、法律により定められた基準や国による審査はありません。
また「保健機能食品」と紛らわしい名称の使用や、「健康の維持・増進の効果が期待できる」などの特定の機能などを表示することは認められていません。

国の基準を満たした「栄養機能食品」を購入したい場合は
表示をよく見ると違いがわかるよ!
機能表示できる20種の栄養成分
「栄養機能食品」で機能表示できる20種の栄養成分について紹介します。
以下の表の成分が機能表示できる栄養成分です。
脂肪酸(1種類) | n-3系脂肪酸 |
ミネラル(6種類) | 亜鉛・カリウム・カルシウム・鉄・銅・マグネシウム |
ビタミン類(13種類) | ナイアシン・パントテン酸・ビオチン・ビタミンA・ビタミンB1・ ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンB12・ビタミンC・ビタミンD・ ビタミンE・ビタミンK・葉酸 |
ここではこんな種類の栄養素があるんだ、くらいに思っていただいて大丈夫です!
次の章でそれぞれの栄養成分で表示できる機能と注意事項について紹介します。
栄養成分20種の機能表示と注意喚起表示

「栄養機能食品」には機能表示できる20種の栄養成分がありますが、それぞれ表示できる内容が違っています。
ここでは、それぞれの栄養成分で表示できる機能を全て紹介します!
栄養成分の機能表示一覧
20種全て記載しているため表が長くなっています、読み飛ばしても大丈夫です!
栄養成分 | 表示できる機能 |
---|---|
n-3系脂肪酸 | 「n-3系脂肪酸は、皮膚の健康維持を助ける栄養素です。」 |
亜鉛 | 「亜鉛は、味覚を正常に保つのに必要な栄養素です。」 「亜鉛は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」 「亜鉛は、たんぱく質・核酸の代謝に関与して、健康の維持に役立つ栄養素です。」 |
カリウム | 「カリウムは、正常な血圧を保つのに必要な栄養素です。」 |
カルシウム | 「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。」 |
鉄 | 「鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です。」 |
銅 | 「銅は、赤血球の形成を助ける栄養素です。」 「銅は、多くの体内酵素の正常な働きと骨の形成を助ける栄養素です。」 |
マグネシウム | 「マグネシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。」 「マグネシウムは、多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、 血液循環を正常に保つのに必要な栄養素です。」 |
ナイアシン | 「ナイアシンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」 |
パントテン酸 | 「パントテン酸は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」 |
ビオチン | 「ビオチンは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」 |
ビタミンA | 「ビタミンAは、夜間の視力の維持を助ける栄養素です。」 「ビタミンAは、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」 |
ビタミンB1 | 「ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の健康維持を助ける 栄養素です。」 |
ビタミンB2 | 「ビタミンB2は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」 |
ビタミンB6 | 「ビタミンB6は、たんぱく質からのエネルギーの産生と皮膚や粘膜の 健康維持を助ける栄養素です。」 |
ビタミンB12 | 「ビタミンB12は、赤血球の形成を助ける栄養素です。」 |
ビタミンC | 「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、抗酸化作用を持つ 栄養素です。」 |
ビタミンD | 「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、 骨の形成を助ける栄養素です。」 |
ビタミンE | 「ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、 細胞の健康維持を助ける栄養素です。」 |
ビタミンK | 「ビタミンKは、正常な血液凝固能を維持する栄養素です。」 |
葉酸 | 「葉酸は、赤血球の形成を助ける栄養素です。」 「葉酸は、胎児の正常な発育に寄与する栄養素です。」 |

栄養機能食品の表示には、対象の機能成分について
上記のような説明が必ず書いてあるはずだよ!
注意喚起表示について
「栄養機能食品」は機能表示のほかに、栄養成分についての注意喚起表示なども表示しなければなりません。ここでは「ビタミンC」を例として紹介します。
栄養成分として「ビタミンC」を表示する場合は「多量摂取により疾病が治癒したり、より健康が増進するものではありません。一日の摂取目安量を守ってください。」と注意喚起表示を行う必要があります。
それ以外の栄養成分についての注意喚起表示を知りたければ、以下の消費者庁のリーフレットを参考にしてみてください。一日の摂取目安量に含まれる栄養成分の、上限値と下限値も知ることができるのでおすすめです!
【参考】消費者庁リーフレット
実際に販売されている製品と表示内容
「栄養機能食品」の知識について紹介してきましたが、ここからは実際に販売されている「栄養機能食品」の製品をいくつか紹介していきます。
「亜鉛」の栄養機能食品
製品の特徴
【永谷園】から発売されている、たんぱく質・カルシウムなどが一緒に摂れる粉末タイプの青汁です。(1箱30本入り)
身体をつくる元となるたんぱく質と、骨や歯の形成に必要な「カルシウム」が配合されています。さらに、たんぱく質の代謝に関与する「亜鉛」と、カルシウムの吸収を促進する「ビタミンD」も配合されています。
機能表示されている栄養成分
栄養成分 | 含有量 (1本当たり) | 表示内容 |
---|---|---|
亜鉛 | 5.0mg | 「亜鉛は、味覚を正常に保つのに必要な栄養素です。」 「亜鉛は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」 「亜鉛は、たんぱく質・核酸の代謝に関与して、 健康の維持に役立つ栄養素です。」 |
カルシウム | 305mg | 「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。」 |
ビタミンD | 1.65μg | 「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、 骨の形成を助ける栄養素です。」 |
原材料名
乳清たんぱく(米国製造)、大麦若葉粉、麦芽糖、デキストリン、明日葉粉、クロレラ粉、抹茶、桑の葉粉、酵母(亜鉛含有)、でん粉/貝カルシウム、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンD
「カルシウム」の栄養機能食品
製品の特徴
【ファイン】から発売されている、カルシウム・鉄分などが配合されているチョコレート風味の粉末飲料です。(1袋140g)
骨や歯の形成に必要な「カルシウム」と、カルシウムの吸収を促進し、骨の形成を助ける「ビタミンD」が配合されています。
アレルギー特定原材料7品目(卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに)を不使用のため、乳アレルギーの方でも飲むことが可能です。
機能表示されている栄養成分
栄養成分 | 含有量 (20g当たり) | 表示内容 |
---|---|---|
カルシウム | 500mg | 「カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です」 |
鉄 | 7.5mg | 「鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です。」 |
ビタミンD | 5.0μg | 「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、 骨の形成を助ける栄養素です。」 |
原材料名
ブドウ糖(韓国製造)、ココアパウダー、食塩/甘味料(ソルビトール、スクラロース)、骨焼成カルシウム(魚骨由来)、レシチン(大豆由来)、ビタミンC、ピロリン酸第二鉄、香料、ビタミンB1、ビタミンB6、ビタミンB2、ビタミンK2、ビタミンD
「鉄」の栄養機能食品
製品の特徴
【エーザイ】から発売されている、鉄分などを含むプルーン&ピーチ風味のドリンクです。(50mL×10本)
赤血球を作るのに必要な栄養素である「鉄」が配合されています。1瓶当たり5kcal。
機能表示されている栄養成分
栄養成分 | 含有量 (1瓶当たり) | 表示内容 |
---|---|---|
鉄 | 5.0mg | 「鉄は、赤血球を作るのに必要な栄養素です。」 |
原材料名
エリスリトール(国内製造)、還元水飴、オルニチン/酸味料、グルコン酸Ca、香料、クエン酸鉄Na、甘味料(アセスルファムK、スクラロース)、グリシン、ナイアシン、V.B2、V.B6
「ビタミン」の栄養機能食品
製品の特徴
【DHC】から発売されている、ビタミン・葉酸などが配合されているソフトカプセル状のサプリメントです。(1袋30粒入り)
「ナイアシン」「パントテン酸」「ビオチン」「ビタミンB1」「ビタミンB2」「ビタミンB6」「ビタミンB12」「ビタミンC」「ビタミンD」「ビタミンE」「葉酸」の栄養素が配合されています。
機能表示されている栄養成分
栄養成分 | 含有量 (1粒当たり) | 表示内容 |
---|---|---|
ナイアシン パントテン酸 ビオチン ビタミンB2 | 15mg 9.2mg 45μg 2.4mg | 「ナイアシン、パントテン酸、ビオチン、及びビタミンB2は、 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」 |
ビタミンB1 | 2.2mg | 「ビタミンB1は、炭水化物からのエネルギー産生と皮膚や粘膜の 健康維持を助ける栄養素です。」 |
ビタミンB6 | 3.2mg | 「ビタミンB6は、たんぱく質からのエネルギーの産生と 皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」 |
ビタミンB12 葉酸 | 6.0μg 200μg | 「ビタミンB12及び葉酸は、赤血球の形成を助ける栄養素です。」 |
ビタミンC | 100mg | 「ビタミンCは、皮膚や粘膜の健康維持を助けるとともに、 抗酸化作用を持つ栄養素です。」 |
ビタミンD | 5.0μg | 「ビタミンDは、腸管でのカルシウムの吸収を促進し、 骨の形成を助ける栄養素です。」 |
ビタミンE | 10.0mg | 「ビタミンEは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、 細胞の健康維持を助ける栄養素です。」 |
葉酸 | 200μg | 「葉酸は、胎児の正常な発育に寄与する栄養素です。」 |
原材料名
オリーブ油(スペイン製造)/ゼラチン、ビタミンC、グリセリン、酵素処理ルチン、ナイアシン、へスぺリジン、ビタミンE、パントテン酸Ca、ミツロウ、デュナリエラカロテン、ビタミンB6、ビタミンB2、ビタミンB1、レシチン(大豆由来)、葉酸、ビオチン、ビタミンB12、ビタミンD3
栄養機能食品についてのまとめ!
今回の記事では、「栄養機能食品」の特徴や機能表示できる栄養成分20種について紹介しました!
それでは今回のポイントをおさらいしましょう!
- 「栄養機能食品」は必要な栄養素の補給を目的とした保健機能食品
- 「健康補助食品」には基準がなく「栄養機能食品」とは全くの別物
- 「栄養機能食品」には注意喚起表示と機能表示を必ず表示しなければならない
- 20種の栄養成分は表示できる機能がそれぞれ違う

体を健康に保つために必要な栄養素の補給ができる、
「栄養機能食品」をうまく利用して行きたいね!

バランスの取れた食事や適度な運動、
休息もしっかりとるように心がけよう!
以上、最後までお読みいただきありがとうございました!
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