
「食品添加物」ってあまりよくないイメージがあるけど、
具体的にはどんな特徴があるんだろう?

今回は「食品添加物」の基礎知識をわかりやすく解説していくね。
安全性や製品のどこに表示されているかも紹介しているよ!
食品添加物とは?

みなさんは「食品添加物」についてどのようなイメージを持っているでしょうか?
この記事では「食品添加物」の基礎知識から、安全性や表示についてのルールについてわかりやすくまとめています。
安心して食事を楽しめるように、「食品添加物」についての正しい知識を身につけていきましょう!
食品添加物の定義
「食品添加物」は「食品衛生法」第4条第2項において、次のように定めれています。
”食品の製造の過程において又は食品の加工若しくは保存の目的で、食品に添加、混和、浸潤その他の方法によつて使用する物をいう。”
食品衛生法 第4条第2項
わかりやすく言うと、味を調整したり、保存性を高めたり、色や香りを付けることを目的に、食品の製造・加工の際に添加される物質のことを「食品添加物」と言います。
なぜ食品添加物が必要なのか
「食品添加物」の役割として、主に以下の4つがあります。
食品の保存性・品質を高める
食事において特に気をつけなければならないのが、食中毒です。食品添加物の1種の「保存料」は、食品中の微生物の繁殖を抑え、食中毒のリスクを下げる役割を持っています。
また「酸化防止剤」は油脂などの酸化による変質を防ぎ、「殺菌剤」は食品の製造・加工の際に原料に付着した微生物を殺菌・除去する役割があります。
「食品添加物」により保存性が向上することで、賞味期限が延び遠方への流通が可能になったり、食品ロスが少なくなる効果も期待できます。
食品の製造・加工の際に必要になる
食品添加物は多くの加工食品に使用されています。例えば豆腐を固めるのに使われる「にがり」や、アイスクリームに使用されている「乳化剤」なども食品添加物として扱われています。
私たちが普段から食べている食品の中には、食品添加物がなければうまく作ることができない食品も多くあるのです。

食を豊かにする

食品添加物を使用することで色や香りを強めたり、味を整えたりするなど、食品をよりおいしく魅力的なものにすることが可能になります。
インスタント食品のような素早く簡単に調理ができる製品を作ることにも、食品添加物は役立っており、様々な用途で私たちの食を豊かにしてくれています。
栄養価を補填する
食品を製造・加工する過程で、原材料の栄養素が減少したり無くなったりすることがあります。減少した栄養素を補填したり、さらに強化するためにも「食品添加物」は利用されています。

様々な用途で「食品添加物」は食生活を支えているんだね!
食品添加物の分類
食品添加物は4つに分類することができ、それぞれ「指定添加物」「既存添加物」「天然香料」「一般飲食物添加物」といいます。
ここではそれぞれの特徴や違いについて紹介していきます。
種類 | 説明 |
---|---|
指定添加物 (474品目) | 食品衛生法第12条に基づいて、厚生労働大臣が使用を認めた食品添加物のこと。 化学的合成品だけでなく、天然物も含まれている。 |
既存添加物 (357品目) | 日本において長い食経験を持ち、一般的に広く使用されている添加物は、 例外的に指定を受けることなく販売・使用が認められています。 |
天然香料 | 植物や動物をもとにした天然の香料のこと。 食品に香りを付けることを目的に使用されています。 |
一般飲食物添加物 | 一般的には食品として用いられているもので、 食品添加物として使用されているもののこと。寒天など。 |
食品添加物の安全性とルール

「食品添加物」と聞くとあまりよくないイメージを持っている方も多いのではないのでしょうか。
ここでは「食品添加物」の安全性や定められているルールについて紹介します。
食品添加物は食べても安全なのか?
一番気になることは、「食品添加物」を食べても体に影響がないのかだと思います。
結論として、常識の範囲内で日常の食事をとっているだけでは体に影響はありません!
「食品添加物」には「一日摂取許容量」というものが設定されており、その基準値以上に食品添加物を摂取することがなければ健康への悪影響が出ることはないとされています。
「食品安全委員会」というリスク評価機関が科学的に、食品添加物の安全性の評価を行い、それぞれの食品添加物ごとに「一日摂取許容量」を設定しています。
食品添加物に関するルール
使用できる添加物
「食品添加物」として使用できるのは、天然物であるかどうかに関わらず、原則として厚生労働大臣が指定した「指定添加物」だけです。
例外的に「既存添加物」「天然香料」「一般飲食物添加物」は指定を受けなくても使用・販売することが可能です。
それ以外の添加物については使用・販売などをすることは認められていません。
使用量などの基準
「食品添加物」は食品安全委員会により安全性を評価され、純度や成分についての規格や、使用できる食品や量の使用基準が設定されています。
日本で流通している食品であれば、国産品・輸入品を問わず全ての食品で上記の基準が適用されます。

「食品添加物」は色々な取り組みのもとで、
安全に食べられるようになってるんだね!

日常的に食べる食品については、
健康への影響を心配する必要はなさそうだね!
食品添加物の表示方法

食品に含まれている「食品添加物」は、どこを見れば分かるのでしょうか?
ここでは「食品添加物」の表示ルールと、記載場所について紹介していきます。
表示に関するルール
食品に使用した「食品添加物」は、原則として全て「物質名」で表示する必要があります。
一部の用途で使用した「食品添加物」については、物質名以外に「用途名」も記載しなければなりません。
【記載が必要な用途名】
甘味料・着色料・保存料・増粘剤、安定剤、ゲル化剤又は糊料・酸化防止剤・発色剤・漂白剤・防かび剤・防ばい剤
また、複数の「食品添加物」の組み合わせで用いられるものに関しては、物質名の代わりに一括名で表示することもできます。
使用されていても、最終的に食品に残っていない、または量が少なく機能しない「食品添加物」や、栄養強化の目的で使用されているものに関しては、表示が義務付けられてはいません。
食品添加物の表示場所と方法
食品に含まれている食品添加物を確認するには、食品表示(一括表示)の枠内にある添加物欄もしくは原材料名欄を見れば分かります。使用されている量が多い順番で記載されています。
表示方法には3つのパターンがあるのでそれぞれの記載例を紹介します。
1. 添加物欄に記載されている場合
品名 | 飲料 |
原材料名 | 果糖ぶどう糖液、果汁、果汁エキス |
添加物 | 香料、酸味料、着色料(カラメル)、保存料(安息香酸Na)、甘味料(ステビア) |
2.「原材料名欄」に記載されていてスラッシュ( / )で区切られている場合
品名 | 飲料 |
原材料名 | 果糖ぶどう糖液、果汁、果汁エキス / 香料、酸味料、着色料(カラメル)、 保存料(安息香酸Na)、甘味料(ステビア) |
3.「原材料名欄」に記載されていて改行で区切られている場合
品名 | 飲料 |
原材料名 | 果糖ぶどう糖液、果汁、果汁エキス 香料、酸味料、着色料(カラメル)、保存料(安息香酸Na)、甘味料(ステビア) |

これで食品にどんな「食品添加物」が
使用されているかバッチリ分かるね!
食品添加物の基礎知識まとめ!
今回の記事では「食品添加物」の基礎知識から、安全性や表示についてのルールを紹介しました!
それでは今回のポイントをおさらいしましょう!
- 「食品添加物」のおかげで保存性が高まったり、食が豊かになる
- 日常的に食べる食品については、健康への影響はない
- 「食品添加物」には様々な基準が定められているので安心!
- 使用されている「食品添加物」は食品表示(一括表示)に記載されている

「食品添加物」はきちんと基準が設けられていて、
安全性が確認されているものしか使えないんだね!

食を豊かにしてくれる「食品添加物」について
正しく理解して毎日の食事を楽しもう!
以上、最後までお読みいただきありがとうございました!
コメント